特別支援学校や支援学級に通うお子さんにとってルーチンというのは大事です。
長い休校で生活リズムが崩れたり癇癪やチック症状、自傷行為、睡眠の乱れなどのストレス反応が出てている子も多いと聞きました。
北海道もまだまだ新型肺炎感染拡大には注意を払わなくてはなりませんが、子どもたちの登校が始まりました。
特別支援学校は分散登校で2日おきあるいは3日おきの登校の所もあるようで、調子を崩したお子さんにとってはまた混乱が積み重なっていくかもしれません。
少しでも心身の発散ができ、生活のリズムを崩さず、よい睡眠がとれることはとても重要です。
個別ヨガセラピーに通っているお子さんたちには、久しぶりの家以外の場所への外出、家族以外の人との交流ですので、たくさん身体を動かし、大笑いしてスッキリできる時間になるようにと努めています。
程よく身体が温まるぐらいに動くと最後のリラックスの時間は、とても穏やかになります。
このリラックスの時間に、迷走神経が顔や耳に通っていることを加味しながら、タッチケアを取り入れています。自閉症や多動と言われるお子さんたちの緊張がとけて気持ちよさそうに横たわることが増えています。
継続してくださることで毎回よく観察していますが、耳のあるポイントを触ると本当にびっくりするぐらい静かに穏やかになるのです。
多動や常同行動のあるお子さんに「力を抜こう」とか「リラックスして」と言っても、なかなか難しいですが、耳たぶに触れると「気持ちよい」と実感があるのでこちらに身を任せてくれます。
呼吸や身体の緊張具合、表情などから本当に心地よいのだなというのが伝わります。
動画の男の子は、自ら私の手を取って「耳」と要求するようになりました。最近は、おでこや頭皮のマッサージもお気に入りです。
こちらの女の子は、感覚過敏があり家族でも耳に触れることを強く拒むそうです。しかし、ヨガの終わりには、私が耳に触れるのを全く嫌がることなく、10分近く静かに横たわり、自然と鼻呼吸になります。
ヨガの後には目がぱっちりするのですが、表情全体は柔らかく落ち着きが感じられ、声のトーンも変わります。
動画の二人だけではなく、他の多動や癇癪泣きがある小さな子もとても落ち着きます。
一昨年からポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)を学ぶようになり、副交感神経の働きが関連している部分に着目して、それぞれのお子さんに合わせて試してきました。
闇雲に耳のマッサージをしているのではなく、お子さんの表情や様子を観ながらじゃないと分からないポイントなので、文章でお伝えしにくいもどかしさがありますが、、、
お子さんの気持ちが落ち着き、穏やかにやり取りができることでコミュニケーションがスムーズになります。
実際にやってみないと分からないことだけど、薬がなくても、お子さんが落ち着いて静かな時間を作ることができるので、お母さん方は驚きつつも喜んでいます。親御さんの安心感が増えると、さらにお子さんとのやり取りがよくなるという好循環につながります。
もし、おうちで困っていたら、
ぜひ、お子さんの気になる行動・行為など現在の様子をお聞かせください。